美容師のメイク法 乾燥が気になる方にオススメ

乾燥する季節になると、美容師の仕事をされている方も日々のメイクに悩むのではないでしょうか。エアコンが効いた店内やドライヤーの使用など、乾燥しやすい環境での仕事はメイクの崩れが起こりがちです。
美容師の仕事はお客様と至近距離で接する機会が多いため、自分の肌がどう見られているかも気になりますよね。その悩みは、正しい保湿の仕方やメイクの方法によって解決できます。
現役の美容師の方やこれから美容師を目指す方に向けて、乾燥する季節に合うメイク方法を紹介します。

そもそもなぜ乾燥するのか

角質層にはうるおいを外的刺激から守るバリア機能がありますが、バリア機能が低下すると水分が逃げるため、乾燥肌になる傾向があります。
角質層は、ブロック状に積み上がった角質細胞、接着剤の役割である細胞間脂質、天然保湿成分の3つで成り立っています。どれもうるおいを保つには欠かせない要素です。
詳しい乾燥の原因について見ていきましょう。

古い角質層が残っている

古い角質層が残っていると、肌が乾燥する原因になります。
肌の生まれ変わりであるターンオーバーの周期は20代で平均約1か月、30代は約1.5か月と言われています。ターンオーバーが乱れると、角質層が垢になって残ります。すると、肌のごわつきを感じ、メイクの時にファンデーションがのりにくい、皮むけするなどの症状に悩まされます。
改善するには古い角質を落として肌を柔らかくすることが大切です。食生活や睡眠時間の調整、正しい保湿の仕方を年齢にあわせたターンオーバー周期の間、実行してみましょう。ピーリングを定期的にすることでも変化が見られます。

保湿不足

正しい保湿ケアができていなかったり、保湿ケアを怠ったりすると、肌が乾燥する原因になります。水分が不足することにより、紫外線や外的刺激から肌を守るバリア機能が低下してしまうためです。
バリア機能が低下すると、さらに角質層の中にあるうるおいも逃げてしまいカサカサになるだけでなく、炎症も起こしやすくなります。ニキビや赤みの原因にもなるわけです。
疲れている時や忙しい時などは、保湿ケアも適当になりがちですが、化粧水、乳液、美容液、クリームの順番に丁寧に保湿することが大切です。普段使い用の保湿パックやマスクを使用しても良いでしょう。
また、食べるものも大切です。ビタミンやミネラル、タンパク質などバランスよく摂るようにしましょう。

 

乾燥しないために準備するもの

肌を乾燥させないためのおすすめの保湿ケアが、化粧水のみを使ったローションパックです。メイク前に肌にうるおいを与えることで、下地が密着しやすくなりファンデーションのノリが良くなります。ローションパックに必要なものやケアの方法を紹介しますので、試してみましょう。
準備するものは下記の2つです。

・自分の肌に合った化粧水
・コットン(複数枚用意)

続いてローションパックの方法を説明します。

1. 化粧水をコットンにたっぷり含ませる
2. 化粧水を含んだ複数枚のコットンを、顔を覆うように乗せる
3. 2~3分経ったらコットンをはがして終了
コットンが乾燥するほど乗せてしまうと、かえって肌の水分の蒸発をまねきます。目安時間を守りましょう。

パウダーファンデーションを使用する場合

パウダーファンデーションを使用する場合のメイク方法を紹介します。

1.化粧下地
パール1粒大ほどの化粧下地を両頬、額、鼻、あごの5点に置きます。顔の内側から外側に向かって均等に伸ばし、最後に手のひら全体を使って塗り、むらがないか確認しましょう。内から外、下から上、がポイントです。
指の腹を使って少量ずつ塗り、動きのある目元や口角は最後に薄く塗るとよれにくくなります。
2.コンシーラー
パウダーファンデーションを使用する場合は、化粧下地のあとにコンシーラーを使います。シミやくまなどのカバーしたい部分にコンシーラーを乗せ、境目を少しずつぼかしていきしょう。
指の腹を使って優しくトントンと弾ませるようにして伸ばすのがポイントです。きれいにぼかすことで、ふっくらした仕上がりになります。
3.ファンデーション
スポンジやパフを使ってファンデーションを取り、余分なパウダーを落としてから肌に乗せます。頬から額の順番で、顔の内側から外側に向かって伸ばしましょう。
小鼻周りなどの細部につける時はスポンジやパフを折りたたみ、目元の皮膚の薄い部分はスタンプのようにそっと抑えるのがポイントです。最後に顔全体に塗りむらがないか確認します。
気になる時はティッシュオフしましょう。

 

リキッドファンデーションを使用する場合

続いてリキッドファンデーションを使用する場合の手順とメイク方法を紹介します。

1.化粧下地
パウダーファンデーションと同じ手順で化粧下地を塗ります。
2.リキッドファンデーション
パウダーファンデーションと同様に顔の中心から外側に向かって伸ばします。スポンジやブラシで乗せる方法もありますが、肌に負担をかけないためには指を使って優しく伸ばすのがおすすめです。
3.コンシーラー
パウダーファンデーションを使用する場合との手順の違いは、コンシーラーをリキッドファンデーションのあとに乗せることです。カバーしたい部分にコンシーラーを乗せ、指の腹を使って優しくなじませます。
4.フェイスパウダー
パフにフェイスパウダーを取り、余分な粉を落とします。顔の下から上に向かって、パフを抑えるように乗せましょう。キメが細かい肌当たりが良いパフを使うと、刺激も少なく乾燥や皮むけを防ぐことができます。

 

スポンジ・パフのお手入れはしっかり行いましょう

メイクに使用するスポンジやパフは、定期的なお手入れが必要です。皮脂や雑菌が付着したまま使用を続けていると、肌トラブルの原因になります。
特に乾燥する季節は、肌のバリア機能が低下しているため注意しましょう。
以下の手順で、3~4回の使用を目安に洗うことをおすすめします。

1. スポンジ・パフをぬるま湯で濡らし、専用のスポンジクリーナーや石けんを泡立てて揉み洗いします。
2. 流水を使い、洗浄成分が出てこなくなるまですすぎます。
3. 乾いたタオルで挟み、水分をしっかり吸い取ります。
4. 日陰で干して完全に乾いたら使用します。

常に清潔な状態を保つように心がけ、乾燥に負けない肌を作りましょう。