社長のつぶやき #1

イワサキNEWS

社長 岩崎博文が心のうちを語ります

映画監督を目指していた僕は、その世界のことを知れば知るほど、その難易度の壁の高さに気付かされた。

余程の天才でない限り、絶えず自分の映画をヒットさせ続けることはできない。創作の楽しさや感性の感激もさることながら、人を感動させるというロマン、何よりもアクター(男優や女優)を一流に育て上げるというロマン、自分の生きる道はこれしかないという思いがあった。しかし、もう片方ではビジネスという経済を考えている自分がいた。 公と私、猛烈とゆとり、安定とリスク、対立した絡み合った二つの価値の間を揺れながら、働く意味を自分なりに探していた。 根本に安心・安全・安定が欲しかった。

理・美容師の仕事との出会い

 

そこで、余り才能を必要としないような芸術をビジネスに置き換える安定した仕事はないものかと悩んだ結果、理・美容師の仕事があった。

自分はまず理容を心掛けた。 理容の免許を取得したときに気付いたことは、髪の毛に男女の区別はないし、あるのは毛髪の長短の違いだけである。そうであれば、両方できたら創作範囲も広がるし楽しい。それが万能だと思うようになって美容の免許も取得したのである。まさか美容師の道を目指すことになるとは思ってもいなかった。最初は個人店に勤務したが、オーナーに接すれば接するほど職業に夢が抱けなくなった。店を自分の経済的道具として専念するその生きざまに共感できなかった。

やがてすべてを任されるトップ管理者へ

 

もっと言えば、レジからプライベートな買い物のお金を出したり、二重にレジを打ったり。仕事は見て覚えろ、早朝から深夜までの長時間労働、 休みは一ヶ月に一度という馬車馬のような毎日をおくっていた。 思いを寄せてこの業界に入ってはみたものの崖っぷちの気持ちが続く中、負けてはいけないという自分との葛藤、しかし個人店にはどうしてもなじめなく、第二の職場として組織的理・美容サロンに移った。

ここでは水を得た魚のようにすぐトップ管理者になった。やがて、すべてを任されるようになり、現場マネージメント、求人活動、宣伝広告、計数マネジメントなどなど、全てにわたって責任を持ち、忙しくも学ぶことが多い充実した毎日を送れた。 すごい業績も更新していった。

 

社長にわがままを言って、サッスーン、カルロスマルタン、ガリス先生といったそうそうたる世界のトップ・スタイリストであり経営者に学ぶこともできた。 一生懸命やっていれば、良い結果がついてくるんだなとしみじみ思った。 皆さんが見たこともない技術を披露することができるのもその時の財産である。

次回(#2)につづく