美容師の職業病~原因と対策~
美容師の仕事には職業病がつきものと言われています。
働いているうちに腱鞘炎や手荒れなどの職業病に悩まされる方は多いようです。
ここでは、美容師の職業病の原因と対策について解説します。
美容師を悩ませる職業病
美容師として働いていて悩まされるのが職業病です。
初めのうちは違和感を覚える程度ですが、そのままにしておくと症状が重症化してしまうこともあります。
場合によっては完治するまでに長い時間がかかる可能性もあるでしょう。
症状が悪化するにつれて業務に支障が出たり、ひどくなると美容師として仕事ができなくなることもあります。
職業病の症状が出たら症状が悪化しないように、早めの治療を行いましょう。
美容師ならではの職業病3つとその対策
1.手荒れ
手荒れの原因は刺激の強い薬剤と思われがちですが、いちばんは美容師が毎日触れているお湯です。
人の肌は保護するために皮脂膜というバリアで覆われているのですが、お湯に触れるとその皮脂膜が取れてしまい、手荒れが起こります。
また、濡れた手のままでいると水が乾燥するときに肌の水分を奪うため、手を拭かないのも手荒れの原因です。
◎手荒れの対策
皮脂膜は油を含んでいるので、お湯に触れているだけで簡単に取れます。
お湯の温度が高ければ高いほど取れやすくなります。
シャンプーの際には、皮脂膜が取れないようシャンプーの前後に油分のはいったハンドクリームを塗ってからおこなうように気を付ける事や、ゴム手袋をして保護しましょう。
また、水分で濡れた手をそのままにせずに、タオルでしっかりと拭くことも大切です。
2.腱鞘炎
カットに使用するシザーは親指だけを動かして使う構造になっていて、一般的なハサミと比べて手首に負担がかかってしまうのです。
そのため、腱鞘炎になりやすく、悩まされている美容師も多くいます。
開閉する際の力の入れ具合が大きい方ほど腱鞘炎のリスクが上がってしまいます。
この他に、パーマのロッドを巻く作業やシャンプー作業も腱鞘炎の原因と言われています。
◎腱鞘炎の対策
手首への負担を軽減するために、サポーターを着けることが腱鞘炎対策には有効です。
見た目の問題で美容室の営業時間中にサポーターを着用できないときは、カットの練習時だけでも必ず装着しておきましょう。テーピングをするのも効果的です。
仕事以外ではできるだけ手を休め、こまめにストレッチを行うことで腱鞘炎を軽減できます。
しかし、状態がひどいときは無理せず管理者の人へ働き方の相談をすることをお勧めします。
腰痛
長時間の立ち仕事は、人によっては腰に負担がかかります。
業務の中でも特にツライと言われているのが、中腰になるシャンプーです。
お客さんの髪を洗っている間は、常に無理のある体勢を取り続けるので腰を痛めやすくなってしまいます。
特に1日で何人ものシャンプーを行うアシスタントの腰痛は、深刻な場合が多いようです。
◎腰痛の対策
腰痛が軽減されないときは、すぐに形成外科を受診しましょう。
原因が「椎間板ヘルニア」の場合、立っているのも困難になる可能性があります。
軽度の腰痛なら、サポーターを着けたり、正しい姿勢を心がけたりすることが大切。
定期的に腰のストレッチを行い、腰痛対策をしましょう。
他にもいろいろなリスクが…
美容師の主な職業病は手荒れ・腱鞘炎・腰痛の3つですが、この他にも仕事の影響でさまざまな病気やケガのリスクがあります。
むくみ
美容師は立ち仕事であり、長時間同じ体勢を取っています。
同じ体勢のままでい続けると、全身を流れる血液中の水分が重力によって足の方に溜まり、足がむくんでしまいます。
足の疲れが取れず、パンパンにむくんでしまうのは固まった体勢が原因なのです。
一定時間ごとに、つま先立ちになるのを繰り返したり、ストレッチをしたりするのがおすすめです。
肩こり・腕のしびれ
カット中の美容師は常に腕を上に上げている状態です。
シザーとコームを同時に使用してカットをする、ブラシで髪を梳かしながらドライヤーを当てていくなど、腕や肩の筋肉が凝り固まってしまう体勢を取っています。
肩や首を伸ばすストレッチを取り入れて、肩こりやしびれを予防しましょう。
膀胱炎
美容室が混んでいると、時には休憩する時間が取れずにトイレにすらいけないということもあるでしょう。
お客さんを待たせることができないため、尿意を我慢し続けることで膀胱炎になることもあります。
膀胱炎は、細菌が膀胱に入り込んで炎症を起こす病気です。
炎症が広がると、腎盂炎という病気にまで進んでしまうので、軽く見てはいけません。
特に女性は膀胱炎になりやすいと言われているので、忙しいときほどスタッフで協力してお手洗いに行く時間を確保しましょう。
イワサキで行っている対策を紹介!
美容師の仕事では手荒れや腱鞘炎、腰痛などの職業病に悩まされることが多々あります。
美容師それぞれが普段から対策を取ることで軽減できるものもありますが、美容師に働きやすい環境を提供することは美容室の役割です。
イワサキでは、美容師の職業病を軽減するためにさまざまな取組を行っています。
腱鞘炎はシザーを持つ手への力の入れ具合によって軽減できるので、在籍する美容師には腱鞘炎を軽減させるカット技術を伝えています。
腰痛対策としては、腰への負担がかかりにくいオリジナルのシャンプー台を導入。
また、手荒れがひどい場合は、カラーやシャンプーではなく、カットと受付業務をメインで行うなど、働き方を工夫してくれるのも、イワサキのポイントです。
この他にも、無料健康診断や24時間年中無休の健康相談窓口を設置。
職業病のせいで一度リタイアしてしまったという方でも、イワサキなら働きやすい環境が整っています。
もし少しでも今の環境よりより良い環境で働きたいと思ったなら是非下記より応募をしてみてはいかがでしょうか。