高校を卒業して、美容師になることに憧れ、美容室に勤務しながら通信教育で美容師免許を取得しました。
6年間美容室で勤務しましたが、だんだんと手荒れがひどくなり持病の喘息も悪化したため、泣く泣く美容師の仕事をあきらめました。美容師の仕事を辞めた後は、アパレル関係の仕事など、他業種でいろいろな仕事を経験しました。
そんな私が美容師の仕事に復帰しようと思ったのは、43歳の時に最愛の夫を亡くしたことが契機となりました。私も、生前は夫も、イワサキをお客として利用していました。夫といつも、キャストさんがテキパキと働き、活気にあふれた素晴らしい美容室だね、と話していたものでした。夫を亡くしたばかりで塞ぎ込んでいた私ですが、ある日、イワサキを通りがかり、活気にあふれた店の様子を目にして、塞ぎ込んでばかりじゃいけない、もう一度、資格を活かして美容師にチャレンジしてみようと前向きになれました。
美容師に復帰して
早速、いつも通っていたイワサキに電話をしてみました。そのお店は募集をしていませんでしたが、違うイワサキのお店を紹介してもらいました。イワサキがチェーン店でたくさんのお店があることをその時、初めて知りました。ブランクが約20年あり、特にバリカンはあまり使ったことがなかったのではじめは苦労しましたが、丁寧に指導していただき、技術にも自信がつきました。今まで会社らしい組織に属したこともなかったので、組織というものに苦手意識もあり構えていたのですが、上司が自然な流れで指導してくださったので、苦手意識も薄れ、会社というものにもなじみ、仕事がどんどん楽しくなっていきました。
入社6年目の51歳の時にチーフになり、お店の管理を任されるようになりました。

今までは指導される立場でしたが、指導する立場になり、部下にどう接していいのか分からず、人間関係に悩んだこともありました。しかし、よく話し合い、コミュニケーションをとることで、良い人間関係を築くことができ、お店が一つにまとまっていくのを実感できた時は、充実した気持ちになれました。
60歳にしてディレクターに
主任、店長とキャリアを重ね、60歳でディレクターに抜擢していただきました。私の年齢になると周りは定年の話題ばかりですが、イワサキでは60歳でディレクターという大役を私に与えてくださいました。この年齢で、新しい挑戦の機会をいただけたことは、何歳になっても成長できる当社の素晴らしい環境を象徴していると感じています。ディレクターになっても、日々、仕事を通して学ぶことはたくさんあります。毎日、新しい気づきがあり、一日を振り返り、頭を整理することを日課としています。
公私ともに、新しいことへの挑戦意欲は尽きることがありません。最近では、ウクレレとエアロフォンをはじめ、英語も学びはじめました。将来的には、これらの新しい趣味を通じて、いつか上司と一緒にバンドを組めたら、と夢見ています。
イワサキという、年齢に関わらず挑戦できる環境に身を置ける喜びを胸に、これからも仕事と趣味の両面で、豊かな人生を歩んでいきたいと考えています。

仕事では、自分もまだまだ至らないところもあり、毎日が学習の日々で、部下のキャストさんの前向きな姿勢に学ばされることが沢山あります。そんな私ですが、今後は、キャストさんの個性を伸ばし、意欲のあるキャストさんが店長に昇格できるようにフォローしていきたいと考えています。「驕らず、謙虚に、感謝を忘れず」という思いを胸に、これからも頑張りたいと思います。